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    「それで――?あゝ」

    「もはやお膳も据ゑていたゞきましたし、これで十分頂戴いたしたも同然でありますから、甚だ失礼ながらお先きに御免を蒙ります」

    「大きいかね」

    「ふうん」

    義母は明日も片づけ仕事が残つているので泊つて行くことになつた。

    やつと、徳次は感心した。青島陥落はついこなひだのことで、その時は徳次も提灯ちやうちん行列に出たのである。

    房一は前の方を向いたまゝだつた。

    川では鮎漁がはじまつていた。

    「とんでもない、わたしの持山ぢやあるまいし、こつちは間で口を利いても礦山のことは素人しろうとだし、向ふは専門家でさあね。そんな煽てにのるやうな連中ぢやないよ」

    「なに、消防演習?」

    並んで立つと、いきなり

    「別に惜しいほどのことではありませんよ」つづけて、ふいに調子を変へると、

    「さあ、一つ拝見しませう」

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